電動化の加速が、持続可能な未来の実現を加速させる。
より持続的な未来へ移行するための重要な鍵を握っている電気自動車。しかし、その普及拡大には解決すべき多くの課題があります。効率、航続距離、安全性、軽量化、充電速度など、さまざまな面での向上を実現しなければなりません。
電動化技術を最大限に向上させるためには、そのコンセプト設計から路上まで、あらゆる面でのシフトを加速させる新しい打開策(フォーミュラ)が必要です。
その一つが、SABIC(サビック)とフォーミュラEの新たなパートナーシップです。これまでも、さまざまなモーターメーカーがラリーやモータースポーツに参入し、レースを通じて車両のストレステストを行い、性能や安全性の急速な向上を実現してきました。SABIC(サビック)も今まさに、フォーミュラEに参入することで、急速な進歩の実現に取り組んでいます。
SABIC(サビック)とフォーミュラEのコラボレーションによって性能が実証された自動車技術やイノベーションは、そのまま普通電気自動車の開発過程に投入されるため、効率的かつスピーディーな開発が可能になります。当社の文化である「高性能イノベーション」によって、電気自動車(EV)の限界を押し広げ、フォーミュラEのエコシステム全体に貢献することができます。また、自動車分野でコラボレーションを通したイノベーションを既に成功させている業界リーダーとしての信頼も強化することができます。
フォーミュラEは、世界で最初にネット・ゼロ(排出実質ゼロ)認定を取得したスポーツであり、そこで電気自動車の最先端技術を試すことにより貴重な知見を得ることができます。SABIC(サビック)ではこれをイノベーションのテストベッドとして使用し、スペシャリストたちが現場で得た経験を、レーシングカーだけでなく高速道路を走る普通自動車にも転用できるソリューションの開発に役立てられるよう支援します。
創設からわずか8シーズンのフォーミュラEですが、レース上で使われる技術は絶え間なく進化し続け、8年の間に画期的な変化を遂げてきました。特に大きな変化は、当初はドライバーがレース中にピットストップしてバッテリーがフル充電された車に乗り換える必要があったのが、今では1台の車で全距離を完走できるようになったことです。
フォーミュラEに参入しているメーカーは、自動車のライフサイクル全体を通して環境に配慮する「ライフサイクルアセスメント」を推進しており、今後、持続可能なソリューションの開発、消耗品の長寿命化、使用済み部品のリサイクルなど、さらなる課題に直面するでしょう。
これらはすべて、SABIC(サビック)のエンジニアの素材に関する専門知識が活かせる分野です。当社が最近発表した電動化イニシアチブでは、科学者やスペシャリストで構成されるグローバルチームが、さまざまなEVバッテリー、電子部品や充電コンポーネントへのプラスチックの使用において、既に飛躍的な進歩を実現してきました。こうしたプラスチックの使用により、従来素材を使用した場合に比べて、軽量化や複雑なシステムの簡素化、航続距離の延長、設計自由度の向上、製造プロセスの合理化、リサイクル性の向上、熱管理の強化、乗員の安全性向上など、多岐にわたるメリットを実現することができる可能性があります。
フォーミュラEとの新たなパートナーシップは、SABIC(サビック)の取り組みや戦略的イニシアチブと完全に整合するものであり、電力への移行を支援し、低炭素社会の実現に貢献するというSABIC(サビック)の取り組みをさらに強化するものです。
今後もSABIC(サビック)はフォーミュラEと緊密に連携して、熱可塑性プラスチックを活用したソリューションを、レースのエコシステムとオペレーションに導入していきます。そして、すべてが順調にいけば、レースに投入された最先端EV技術が、皆さんが運転する自動車にも採用されることになるでしょう。
SABIC(サビック)は、科学技術を用いて開発したソリューション、そしてフォーミュラEコミュニティを含むバリューチェーン全体とのコラボレーションを通して、EVおよびよりクリーンな世界への迅速な移行を支援しています。 「その鍵は、ケミストリー」当社はその理念を追求しています。