They See, They Learn(子どもたちは見て学ぶ)
黒板が見えない生徒が問題なく学習できるようにするにはどうすればよいのでしょうか。SABICのインドにおける学生向けアイケアプログラムは、視力の問題を特定して矯正し、恵まれない子どもたちが学校で成功する可能性を最大限に高めるのに役立っています。
視力低下は、世界で最も多い対処可能な障害の1つです。世界保健機関は、世界中で10億人が矯正可能または予防可能な視覚障害を抱えて生活していると推定しています。これは、子どもに視力検査を受けさせることができない、または受けさせる余裕がない恵まれない家庭にとって特に深刻な問題です。子どもたちは目が見えにくいと学校で苦労したり、成績が悪くなったり、やる気を失ったり、最悪のケースでは学校を中途退学したりすることがあります。 インドではこの問題が深刻で、特に女子の中途退学率が高いのが特徴です。
高校教育を受けることができるかどうかで、子どもたちのその後の人生が大きく変わってしまいます。米国キャリア研究所の調査によると、高校卒業資格を持つ人の生涯賃金の中央値は、高校卒業資格を持っていない人に比べて約30%高いことがわかっています。 高校教育は大学へと続く扉を開き、ひいては高収入の職業への登竜門となるのです。人々の収入が増えると、家族や地域社会の生活も変わります。
「They See, They Learn」は、視力低下が教育を受ける障壁となるのを防ぐ取り組みです。このプログラムでは10年以上にわたり、デリー、ベンガルール、チェンナイ、ヴァドーダラー、ムンバイの公立学校に通う6歳から18歳までの生徒に視力検査・視力矯正の実施、ならびに眼鏡の無償提供を行ってきました。SABIC は、ロータリー・ベンガルールおよび眼科医療慈善団体のMission for Visionと提携してこのプログラムを実施しており、これまでに20万人以上の学生を支援してきました。2023年~2024年には、SABICの従業員30人もボランティアとしてこのプログラムに参加協力しました。
TSABIC主導のもとインドで現在進行中の学校インフラの修復・アップグレード支援に加えて、「They See, They Learn」プログラムにより公立学校の在籍率が向上し、より多くの子どもたちがその後の人生を左右する教育を受ける機会を得ています。